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Channel: かもめ食堂とめがねのような暮らし。
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伝えられなかったありがとう。

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母が亡くなって今日で11日。

風のように過ぎた日々だった。

母の死を受け入れなくては・・・・・と思いながらまだ受け入れきれない自分が居て。

いまだに一日に何度も涙がこぼれこころのなかで何度も何度も

「おかあさん」と呼んでいる。

信じたくないけれど何度呼んでももう二度と母の声を聴くことはなく

もう二度と母には会うことも触れることもできない。

母との別れがこんなにつらく悲しいものだとは思わなかった。

心の中にはぽっかりと穴があいたようで、何をしても楽しくなく

何を食べてもおいしくなく、食欲もあまりない。

でも慢性胃炎がある私はおなかがすくとおなかが痛くなるので

仕方なく食べるのだけれど。

今もまだ母から急に電話がかかってくる気がする。

いつも自分のことよりも私や私の子供たちのことを心配していたっけ。

あんなに急に亡くなって母は自分の死んだことを理解できているだろうか。

実家に行くと私と同じ買い物好きの母が買ったものが箱ごと置いてあって。

健康に気を使って病気らしい病気もしたことがなくきっとあたりまえに

朝を迎えることを信じていたはず。

なのに、朝を迎えることができなかった。

私がもう少し気をつけてあげていたら・・・・・防げたのではないか。

うるさがられてももっと熱中症の怖さを訴えていてあげていたら。

悔やんでも悔やみきれいないけれど防げた死なのではないかと

思わずにはいられません。

家にいると一日に何度も涙がこぼれるのに実家に行くと母の生きていたころの気配が感じられ不思議と寂しく感じないのです。

母の履いていた靴、母がいつも出かけるときに持っていたバッグ、

母の着ていた洋服がその辺に置いてあって母はまだ生きているのではないかと思えてならないのです。

お取り寄せした食べ物や使おうと思って買った布団などそのまま箱に

入っていて母はまだまだ生きる気満々だったのに。

嫁いで59年、亡くなるその日まで家事全般こなしていて。

農家だったので80歳ぐらいまで畑仕事もしていて。

働きづめだった母の人生は幸せだったのだろうか。

ただまじめに暮らしてきただけだったのに何故、最期に誰にも

看取られることもなく誰ともお別れできずに逝ってしまわなければ

ならなかったのか。

亡くなる前の母は本当に苦しまなかったのだろうか。

でもやはり具合は悪かっただろう。

私も重い熱中症を患ったことがあるからわかる。

私もそうだったけれど熱中症だってわからなかったよね・・・きっと。

本人がいちばんつらく悲しいんじゃないかな。

こんなことで死んでしまうなんて思わなかったものね。

たくさん心残りがあるんじゃないかと心配です。

こんなことになるなら何故生きているうちにありがとうの気持ちを伝えなかったのだろう。

伝えても伝えても伝えきれないほどのありがとうがあって。

もっと母とたくさん話がしたかった。

もっと長生きして私たち親子と弟家族のことを見守っていて欲しかった。

たとえどんな姿になろうとも生きていて欲しかった。

どんなレストランの料理よりも母の作るごはんがいちばんおいしかった。

厳しかったけれど大好きだった。

厳しくて時にはうとましく思うこともあったけれど喧嘩して会えないときはとても寂しかった。

亡くなる前、母に寂しい思いをさせてしまったんじゃないだろうか。

もっと行ってあげたかった。

忙しい時間に電話がかかってきてももっとちゃんと話を聞いてあげれば良かった。

もっとやさしくしてあげれば良かった。

もっと大切にしてあげれば良かった。

悔やんでも悔やんでも悔やみきれなくて。

こんなに突然、別れることになるとは思わなかった。

私にとって子供たちと母との別れがいちばんつらいと思うのだけれど

こんなにつらく悲しく寂しいとは思わなかった。

この悲しみは癒える日がくるのだろうか。

こころから笑える日がくるのだろうか。

 

お母さん、今日も暑い日でした。

でもあなたが亡くなった日よりはずいぶんと暑さもやわらいできました。

あの日の暑さを超えていたならきっとあなたは生きていたはず。

私にとって8月は嫌いな月になりました。

あなたの命を奪った暑さが憎い。

できることならもう一度でいいから会いたかった。

会ってたくさんのありがとうとお別れをちゃんとしたかった。

スーパーであなたぐらいの歳のおばあちゃんがひとりでお買い物を

しているのを見かけると在りし日のあなたを思い涙がこぼれます。

あなたが好きだったお刺身コーナーを見のはつらく、

もう一度好きだったお刺身を食べさせてあげたかったとやはり泣いてしまいます。

今でもあなたからふいに電話がかかってくるような錯覚を覚えます。

今までずっと働きづめだったからやっと楽になれましたね。

安らかに眠ってください。

幼いころ亡くなったお母さんのお父さんや若いころ亡くなったお母さんには会えましたか?

おにいさんやお姉さんにも会えましたか。

どうか天国で大好きだった人たちと幸せに暮らしてください。

いつか私がそちらに逝ったときはちゃんと迎えにきてくださいね。

その日までこの悲しみと寂しさを胸にしまって子供たちのために

強く生きていきます。

あなたの子供に生まれてきて幸せでした。

語り尽くせないほどの感謝をこめて。

 

 

PS.あたたかいコメントをくださった方、ありがとうございました。

今はまだおひとりおひとりに感謝のお返事を書くことができません。

ご心配いただきありがとうございました。

また元気になったらお話ししましょう。

 

 

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